「だし」というと、昆布や鰹節を使ったうまみのある汁が思い浮かびますが、山形県の郷土料理の「だし」は「出汁」ではなく、夏野菜を使った家庭料理です。
夏のご飯のおともとして食べられることが多いのですが、だしを使ったおつまみは日本酒にもよく合います!今回は、そんな山形のだしについて、その作り方、日本酒にも合うおつまみレシピなどをご紹介します!
「山形のだし」について
山形県の郷土料理の「だし」は山形県の内陸部である村山地方で古くから食べられてきた家庭料理です。きゅうりやなす、ミョウガ、青じそなどの夏野菜、香味野菜を細かく刻んで醤油やめんつゆなどの旨味調味料と和えたもので、家庭料理なので各家庭によってそれぞれ異なった味付けがあります。
納豆昆布(がこめ昆布)で粘り気を出すものがよく知られていますが、オクラやモロヘイヤ、メカブを使って粘り気を出したり、わさびや唐辛子などの香辛料を加えたり、色々な作り方があります。また、粘りを出さずにサラサラとしたものもあるそうです。
ちなみに、私の家族の知り合いの山形県の方は「オクラとか入れるのは邪道!やぱり昆布で粘りを出すのが本物だ!」と話していました。あくまでその方の意見ですが、各家庭によってこだわりの「だし」があるということなのでしょうね。
ちなみに「山形のだし」は株式会社マルハチさんが商標登録してらっしゃいます。山形県に限らず首都圏などのスーパーでも手に入る山形の「だし」ですが、簡単に作れるのでささっと作ってみてはいかがでしょう。レシピをご紹介します!
「だし」の日本酒に合うおいしい食べ方と簡単レシピ
ごはんにかければ食欲がないときもするするっと食べられてしまう山形の「だし」。ご飯のほかにそうめんやそばなどの麺類や、豆腐や納豆などにかけてもおいしいです。
今回は日本酒に合うおつまみとして、まぐろの刺身にとあわせました!
食べやすく切ったまぐろの刺身に「だし」をかけるだけです。日本酒によく合いますのでぜひお試しください。
だしのレシピ・作り方
「だし」は家庭によって作り方は色々ありますが、今回は作りやすくておいしい、シンプルな材料と分量でレシピをご紹介します。
材料(だいたい2人分)
なす 1本
きゅうり 1本
みょうが 1個
青じそ 5枚
細切りがこめ昆布(納豆昆布) 3g程度
市販のつゆ(2倍濃縮) 大さじ5程度
ねばりを出す昆布は、今回はこちらを使いました。
納豆昆布という商品でなくても粘りの出るものなら同様に作れます。
作り方
1.野菜はすべて細かく刻む。大きさはお好みでOKです。なすはアク抜きするので、先に刻んで、なすを水にさらしておいて、その間に他の野菜を刻むとスムーズですよ。
2.なすは水気を切り、刻んだ野菜すべてと昆布をあわせ、市販のつゆを加えて混ぜる。
3.混ぜていると粘りが出てきます。よく混ぜたら冷蔵庫で1時間冷やして完成です。が、すぐ食べたい!という方は作りたてを食べてもよいでしょう。
今回使った野菜以外にも、オクラ、モロヘイヤ、ピーマン、しょうが、ねぎなどお好みの野菜でアレンジを楽しむことができますので、我が家の「だし」を作ってみてはいかがでしょう。
「だし」に合わせたいおすすめのお酒
「だし」はご飯のお供と言われるほど白いご飯によく合いますから、お米から作られる日本酒にも本当によく合います!山形県の郷土料理ということで、山形県のお酒を合わせてみてはいかがでしょう。
山形県というとさくらんぼやだだ茶豆・・・などの特産品が有名ですが、日本酒もおいしいものがたくさんあります!もちろん山形県以外のお酒もよく合います。
「だし」は野菜メインのあっさりした味わいなので、あまり濃い味わいのお酒よりも、淡麗辛口の清涼感のある普通酒などがあわせやすそうです。普段のお酒と気軽に楽しめるのも「だし」の魅力ですね。
マグロとあわせると純米酒のような旨味のある辛口純米酒もいけるかと思います。ぜひお好みのお酒で楽しんでみてくださいね。
おまけ。
シメは白いアツアツのごはんに「だし」はいかがでしょう。「だし」がかかったご飯はするするっと食べられてしまうので、夏のシメは定番のお茶漬けの代わりにも喜ばれそうです。もちろんこの山形のだしかけご飯でもお酒が飲めます(笑)
まとめ
ささっと手軽に作れる山形県の郷土料理、「だし」。夏のご飯のお供にもおいしいですが、日本酒のおつまみにも使える便利な料理です!そのときある野菜でアレンジしたり、刺身や豆腐、納豆などいろいろな食材とあわせたりして、ぜひお好みの日本酒と楽しんでくださいね!