数ある麺料理の中でも日本酒好きにとって欠かせないのは、やっぱり蕎麦ではないでしょうか。
全国においしい蕎麦はたくさんありますが、今回は酒どころ新潟の「へぎそば」とお酒を楽しんでみましょう!
「へぎそば」について
へぎそばは新潟県魚沼地方発祥のそばです。一般的なそばのつなぎには小麦粉や山芋などが使われていますが、へぎそばはつなぎに布海苔(ふのり)という海藻を使っているのが特徴です。
魚沼地方は小麦の栽培が行われていなかったのですが、織物の産地であり、緯糸を張るために使っていた布海苔は容易に入手できる環境でした。そのため、布海苔をつなぎに使ったそばが出来上りました。
布海苔を混ぜ込んだそばは独特の歯ごたえとのど越しがあり、大変おいしいです。
ちなみに「へぎ」というのは器のことで、「剥ぐ」がなまったもので、木を剥いだ板を折敷にしたもので、これに盛り付けすることが名前の由来になっています。
また、へぎそばはこのへぎという器に一口ずつ美しく丸めて並べられて盛り付けられていますが、ゆでたそばを水から上げるときに一掴み摂り、手を振るようにして盛り付ける動作から「手振りそば」とも呼ばれています。
お店で食べるとわかるのですが、へぎそばは美しい盛り付けも魅力です。布海苔を使った滑らかなそばだからこそできる盛り付けです。
乾麺の「へぎそば」でおすすめの3商品
新潟県外でもへぎそばが食べられるお店はありますが、乾麺があればいつでも気軽に自宅で楽しめます。個人的イチオシを3つご紹介します。
(写真左)まずは有名な小嶋屋総本舗。皇室にも献上された絶品のへぎそばです!お土産・ギフトにも喜ばれます。
(中央)須坂屋。長岡が地元の筆者の家族が絶賛するへぎそばです。ただスーパーなどでは売られていないので、お取り寄せやお店に買いにいかなければならないそう。しかしそれだけ貴重さが増します。
(右)そして地域やお店によると思いますが、スーパーで気軽に買えておいしいのが和田。毎日の食事にモリモリ食べたいおいしさです!
へぎそばを使った日本酒に合う簡単レシピ
今回はへぎそばを使った簡単レシピをご紹介します。ちょっと盛り付けを工夫するだけで、へぎそばもおいしいおつまみになりますよ。
<材料(2人分)>
- へぎそば(乾麺) 40g
- わさび、海苔 少々
- うずら卵 2個
- とろろ 大さじ1程度
- 大根おろし(水気を切る) 大さじ1程度
- なめこ(茹でておく) 1/2袋
- めんつゆ(ストレート) 大さじ5
<作り方>
1.商品の指示に従ってそばを茹でる。
2.茹でた蕎麦を冷水で冷やして水気を切り、一口サイズに丸めて個々に器に盛り、めんつゆをかけて海苔とわさび、とろろとうずらの卵、大根おろしとなめこをそれぞれのせる。
今回ご紹介した以外にもお好みのトッピングでお楽しみください。
ちなみに、かつてこの地方ではわさびが摂れなかったこともあり、へぎそばにはわさびの代わりにカラシが薬味につけられていたそうです。海藻の風味にも合うのでお試ししてみてはいかがでしょう!
へぎそばに合わせたいおすすめのお酒
蕎麦にはあまり極端な味でないお酒のほうがよく合うようです。個人的には純米酒よりも普段のお酒、普通酒のほうが合うと感じました。また、めんつゆの味わいにはあっさりと軽い味わいのやや甘めのお酒もよさそうでした。
また、へぎそばには新潟らしい淡麗辛口のスッキリしたお酒もよく合います。もちろんお好みのお酒でよいと思いますが、へぎそばの独特の風味や歯ごたえを楽しませてくれるような飲みやすいお酒をチョイスしてみてはいかがでしょう。ぜひへぎそばと一緒に新潟のおいしさを堪能してみてください!
まとめ
蕎麦には日本酒!と言われますが、酒どころ新潟のへぎそばも日本酒との相性抜群です。蕎麦前という言葉がありますが、蕎麦を食べる前に軽くつまんで日本酒を飲むだけでなく、おつまみ感覚で一緒に楽しんでみてはいかがでしょう。布海苔入りのへぎそばの風味、歯ごたえとのど越しは日本酒が一層おいしくいただけますよ!
【参考サイト】
小千谷市観光サイト
https://www.city.ojiya.niigata.jp/site/kanko/hegisoba.html